山里で生れた山の豊かなしぐれ煮 |
山里の昔ながらの常食がおみやげに
叡山電鉄もまだ通っていなかった明治の中頃、京都や地方から鞍馬寺参りに来る人たちの土産として売り出されたのが山菜を塩漬にしたものだったらしい。つまりは、村人たちの常食として親しまていたものだった。 それをここの初代が、保存に適した物をと考え、昆布と醤油、山椒の実と葉を用いてしぐれ煮風にし、山椒の香りがよく効くようにと細かく刻んだ珍味佃煮を考案した。当然、その材料はこのあたりで採れるものだったし、参道沿いの小規模な店から出発した。それがいまや、全国にその名を知られる鞍馬の伝統的名品となった。 なお、この木の芽煮のほかに、山椒の実と昆布を炊き合わせた辛口の山椒昆布、粒山椒をしぐれ煮にした辛口の実山椒、香り高い山椒の葉を刻んで煮た葉山椒、山椒のなかでは最高の風味をもつという花山椒など、山椒の香りをいかしたさまぎまな製品が開発されている。また、歯切れのいい蕗しぐれ煮や、甘辛い椎茸しぐれ、山ふきと山椒の実に竹の子と昆布を薄口醤油で煮た鞍馬しぐれなどもあり、製品はじつに多岐にわたる。いずれも、白いご飯にのせてぐいぐいかき込むのに最適のおかずだ。おみやげにも進物にも最高の鞍馬名物として喜ばれていて、各種のセット商品も用意されている。 |
山里の素朴な味が現代人にも愛されて… |
創 業◇明治20年(1887年) 商 号◇有限会社渡辺木の芽煮本舗 所 在 地◇京都市左京区鞍馬本町248 電 話◇075-741-2025 ファ ク ス◇075-741-1386 営業時間◇午前9時~午後5時 定 休 日◇不定休 |
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