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百味會

京を代表する銘菓のつくり手とし歩む

聖護院八ッ橋総本店

偉大な筝曲家の道徳を伝える京銘菓「八ッ橋」

毎年六月一二日、鹿ヶ谷の法然院において、江戸時代初期に活躍した筝曲家・八橋検校の法要である八橋忌が営まれる。八橋検校は、目が不自由というハンディを乗り越えて「筑紫流筝曲」を会得し、これをさらに発展させた八橋流を創始した。「六段の調べ」「乱れ」などの作曲家としても知られ、近世筝曲の祖と称される大人物である。
検校は、黒谷の金戒光明寺に葬られたが、その道徳を偲び、門弟たちが琴を象った干菓子を聖護院の森、黒谷の参道で売った。これが「八ッ橋」の始まりであるといわれ、聖護院八ッ橋総本店は、検校が亡くなった四年後の元禄二年(一六八九)に、「玄鶴堂」の屋号で創業したということである。 八ッ橋は、明治三十七年に七条停車場(現在の京都駅)で立ち売りされるようになってから、その香ばしい美味しさが全国的に知られることになる。さらに、大正天皇の即位式が京都御所で行われた際、全国から奉祝に集まった人たちが八ッ橋を土産として購入し、この時点で八ッ橋の確固たる名声が築き上げられたといってもよいであろう。
八ッ橋といえば、本来は焼き菓子であるが、近年はつぶ餡の入った生八ッ橋の「聖」が人気を集めている。生八ッ橋とは、八ッ橋を焼く前段階の蒸した状態のもの。昭和三十五年に開かれた「表千家即中会」の茶席で、生八ッ橋に餡をくるんで出したところ好評を得て、後に商品化したとのこと。この他、生八ッ橋を団子状にした「かきつばた」など、新しい菓子を意欲的に創出し、いずれも高い評価を得ている。

京都という街の評価を守る責任感を持って、八ッ橋づくりに努める

八ッ橋は、京都の代表的なお土産として日本全国に知られています。ですから当社では、京都を訪れる方々の期待を裏切ってはいけない、という責任感をもって菓子づくりに取り組んでおります。全社をあげて確かな品質を維持していくことが、ひいては京都という街の評価につながると考え、日々気持ちを引き締めているのです。名物として知られているものでも、実際に食べてみると、意外に美味しくないことがあります。しかし、京都の八ッ橋に関しては、絶対にそのようなことがないよう、これからも美味しい八ッ橋をつくっていくつもりです。
当社の基本姿勢は、あくまでも八ッ橋一筋に歩んでいくということ。もちろん、八ッ橋を応用した菓子のバラエティは開発していくと思いますが、それ以外の多角化は行なわないという方針を堅持しています。なぜなら、当社には、八ッ橋という京都を代表する菓子の美味しさを守り、後世に伝えていく役割があると考えているからです。これからも、八ッ橋業界のさらなる発展のため、尽力していきたいと思います。


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創      業◇元禄二年(1689年)
商      号◇株式会社聖護院八ッ橋総本店
所 在  地◇京都市左京区聖護院山王町六
電      話◇075-761-5151
ファ ク ス◇ 075-771-2114
営業時間◇午前8時~午後6時
定 休  日◇無休