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VOL.10
ぷーら

店舗写真

●所在地

京都市上京区廬山寺千本東入一筋目下ル
市バス206系統 千本鞍馬口下車 徒歩10分弱
●営業時間
12:00ぐらい~20:00ぐらい
●定休日
日・月・火曜、祝日
●TEL
075-411-1342
 


●京の七口 千本鞍馬口
「京の七口」とは、豊臣秀吉が洛中にお土居を造った際、都の構えとして設けた出入り口のことで、粟田口、東寺口、丹波口、清蔵口、鞍馬口、大原口、荒神口を示す。しかし実際には、秀吉による京都の都市改造以前の、室町時代からすでに、京都と諸国を結ぶ街道の出入り口にいろいろな「口」があり、時代によって六口や十口になったり、それぞれの位置も変わったりしていたようだ。それでも、粟田口や荒神口、大原口などは今も地名として残っており、人々の生活に密着していたことがうかがえる。七口のひとつ、千本鞍馬口。織物の街西陣が近いこともあり、狭い道路に連なる家々は十数年前までは自動織機の音が響いていた。しかし、繊維業界の不振に伴いその姿が少なくなったのは非常に寂しいことだ。

狭い道路は西へ東へ北南と一方通行が多く、一歩間違えるとぐるぐるとまた一周回らなくてはいけない羽目になる。東西へ走る廬山寺通が千本通と交差する少し手前の路地を南へ数十歩入ると「チャイとカレーのみせ ぷーら」がある。

実はここへたどり着くまでに、車で数回ぐるぐると回った。「お酒の自動販売機の角を南へ」とお店の方に電話で聞いてはいたのだが、少なくとも100m弱走る間に3台はあった。その度止まって路地を探して・・・・を繰り返して、ようやくお伺いすることができた。コインパーキングは一筋南の通りにあるが、お店からはかなり離れているので、こちらへ来る時には市バスの「千本鞍馬口」で降りて、廬山寺通を東へてくてくと歩いてくるほうがよさそうだ。

路地の奥、隣やお向かいはごく普通の民家の間に「ぷーら」はある。古い町家をそのまま生かした外観は暖簾や「ぷーら」の木製の看板がないと気づけないかもしれない。この日は夜遅くお伺いしたので、なかなか外観の趣を楽しめなかったが、玄関脇に「水木金土 あいてます」の札がかわいらしかった。

●床にペタンと座る。インド式?

玄関を入ればそこは土間。本当に町家そのままである。靴を脱いでガラス戸を開けて上ると、テーブルがない!テーブルはなくても座卓は・・・・それもない。色彩豊かでそれでいて落ち着いた風合いのカーペットの上に丸い木製のお盆?板?がぽつんと置かれていた。
こちらのメニューはカレーとチャパティと呼ばれるインド風クレープと豆のスープとダルライスと呼ばれるもの。飲み物はチャイとラッシーと辛口ジンジャーエールとビール。フードとチャイはそれぞれセットにすることができる。今日はチャパティのセットをいただくことにした。

チャイは薄め。甘みはないので、添えてある砂糖をたくさん入れると独特のコクが出てきておなかがポカポカと温まる。チャパティはそば粉を使ったインド風のクレープで、間にはレモンマーマレードのような柑橘系のジャムがはさまれていた。

チャイを飲みながら部屋をぐるっと見渡していた。。壁にはインド風の布がかけてあり、小さな音でインドの民俗音楽が流されている。部屋の隅ではご主人がなにやら机に向かって作業されている。その脇にあめ色の猫がうとうとと居眠りをしていた。座っていると、なにやら普通の家にお邪魔しているような錯角さえ起こしてしまう。そんな気取りのない空間がこちらのいいところなのだろう。

インド音楽のライブなどもされているようなので、興味のある方はぜひ一度伺ってみては。