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VOL.10
中国茶室 雅趣(がしゅ)

店舗写真

●所在地

京都市下京区河原町仏光寺上ル市之町258-1
阪急電車河原町駅 徒歩10分
●営業時間
12:00~21:00
●定休日
水曜日
●TEL
075-361-2760
 


●雑踏の中にWABIとSABI

ウーロン茶はいつの間にか日本で一般的な飲み物になっている。そして、昨今のカフェブームで、その他の中国茶もよく知られるようになり扱うお店も多くなった。中国のお茶と日本のお茶。もともと茶葉については同じものなのであるが、産地や焙煎方法、熟成度によって様々な名前や効能があるのは圧倒的に中国茶の方が多い。

四条河原町交差点から南へ。雑居ビルがバラバラに立ち並び、オシャレなイメージからは少し遠くなる。狭い歩道を南へ数分、ギラギラとした立て看板の横に小ぢんまりとした看板に「中国茶室 雅趣」とある。
外からは一見何商だかわかりづらいのだが、店頭にはメニューと茶器が飾られていて、お茶が飲めることがわかる。

中に入るとそこは畳敷きの和室!!座卓が5つほどと壁には中国の漢詩らしい掛け軸が額に入れて飾られている。もしかして格式の高いところなのでは・・・・と内心焦っていると「お好きな席にどうぞ」とお店の方が声をかけてくださったので靴を脱いでしずしずとあがった。


●薬膳もいただけるんですね。なんと整体まで!

メニューは青茶(ちんちゃ)をメインに白茶、黒茶や花茶など。その他には甘い点心から小腹が空いた時にはちょうどいい点心などもあり、予約をすれば薬膳のコースもいただけるのだそう。

今日は西湖龍井(サイコロンジン)とジャスミン茶をいただいた。それぞれ蓋碗に葉を直接入れてこられた。熱いお湯を注ぐと湯の中で葉が踊る。蓋をしてそのまましばらく待ち、いい頃合になってから蓋を少しずらして頂く。蓋碗は初めてではなかったけれど、蓋をしたまま頂くのは初めて。なかなか上手くいかず口の中に茶葉が入るのでもたついていると、お店の方が飲み方を教えてくださった。

龍井は緑茶にあたる。香りは日本のそれよりも少し強めだが、飲み口は軽くさっぱりとしている。葉を入れたまま2杯3杯といただくのだが、濃くならず渋くならず長くおいしくいただける。ジャスミン茶は苦手だったのだが、こちらのは香りの癖もなく、甘い香りとともに爽やかな口当たりでおいしい。

他の席ではまた違った作法でお茶を飲む方がいらっしゃった。急須(茶壷というらしい)を深めのお盆に入れ、溢れるほどのお湯を注いだ後、一旦そのお茶を捨ててから改めてお湯を注ぐ・・・と茶葉により様々な淹れ方があるのだと改めて感心させられる。

キッチンでは、お店のご主人とアルバイトの方がなにやら中国語であれこれお話をしておられる。ご主人は中国からいらっしゃった方なので、なるほどそれもうなずける。整体の免許もお持ちなので、お願いをすれば2階で整体もしていただけるのだとか。お茶と薬膳と整体。癒しと健康の新しいスポットを見つけたようなそんな気持ちになった。