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今回は、冬の時期に紹介したい店があると北さんに言われながら、今になってしまった企画です。
北さん冬のお勧め『辛味大根おろしそば』を紹介します。そんな一品が味わえるお店が『松庵(しょうあん)』です。
 
 
御園橋上流の賀茂川

市内から賀茂川を上って御園橋をこえると、西賀茂に出ます。
北の山々の裾野には、まだところどころに田んぼや畑が残っています。そして、この閑静な住宅地の一角に、冬の時期に是非紹介したかった、そば処の『松庵』があります。

 
 
松庵では、この季節限定の『辛味大根おろしそば』を、楽しみに待っている常連さんが多いそうです。
もちろん北さんもその一人!です。
「ここです」と案内されたお店は、玄関に暖簾と品書きとそば粉が飾られているだけですが、こだわりの一品がいただけそうな予感がします。
店内にはテーブル席が五つ並んでいます。何気なく飾られた壁の花への気配りも印象的です。
「紹介したいものを3品注文しておきましたね」と北さん。
それは、『辛味大根おろしそば』『天ざるそば』『鴨なんば』の3品でした。
 
 
さて、そもそも『辛味大根』とはいったいどんな大根なのか?
知らない人には想像もつかないと思いますので、その姿を紹介することにします。
生産している農家も少ないのと、数もないので、あまり京都の八百屋さんでも見かけることはありません。
畑の写真の左上が一般的な大根で、右下が辛味大根です。
大きさはゴルフボールと野球のボールの間ぐらいで、ご覧のように、髭のような長い根っこがついています。
硬さは、普通の大根よりは硬くてしっかりしています。
辛味大根は水気が少なく、摩り下ろすとパサパサとした感じです。京都ではこの大根を薬味として使っています。
収穫が11月から2月頃まで限られていることから、冬の時期以外は味わえない、旬の食材となっています。

 
 
 
 
辛味大根おろしそば(定食) ¥1.250

最初に出てきたのが、『辛味大根おろしそば』。もちろん単品でもありますが、今回は定食でいただきました。
『辛味大根おろしそば』は、そばと摩り下ろした大根だけで、ここに汁を入れよくかき混ぜていただきます。
実にシンプルなものですが、辛味大根を味わうには、これ以上何も必要ないといった感じです。
辛さの表現は難しいですが・・・
のどにひりひりとした感覚がある、独特の辛味があります。
でも、その辛味とそばとの相性が、実にいいというか絶妙です。
また、後に辛味だけが残るようなこともありません。
それに食べた後、さっぱりした感覚さえあります。
「いいでしょ!この季節にだけ、いただけるものですからね!」
確かに、京都の冬の名物といってもいい一品です。

 
 
天ざる ¥1.350

 

次に、北さんが紹介してくれたのが『天ざる』です。
「特に珍しいメニューではないのに、どうしてですか?」
「よく見てください!薬味がワサビじゃないでしょ!
辛味大根をワサビの替りに使うところがいいんですよ・・・」
なるほど、辛味大根ならではの味わい方です。
 
最後に登場したのが『鴨なんば』。
辛味大根は使われていませんが、これも冬場に美味しい一品です。
油ののった肉厚の鴨に葱、出汁加減と自家製そば。
これは、バランスのとれた実においしい一品でした。
「いいでしょ!ここのお蕎麦!」
北さんの通うおススメのお店には、確かに本物というか、こだわりの味があります。

鴨なんば ¥1.000
『松庵』は、京都の中心からは少し離れていますが、ちょっと時間をかけて訪ねても値打ちがあります。
松庵のご主人松宮清さんと、奥さんの笑顔も素敵です。
「北さん、この冬にあと二、三度は訪ねてみたいお店ですね!」
「そうでしょ!」と得意そうな北さんでした。
■店情報
店名 松庵 営業時間 11:30~16:00
住所 京都府京都市北区西賀茂坊ノ後町16 定休日 水・木曜
電話 075-492-8028 座席 テーブル18席

案内人)北 俊彦  文)八田雅哉 写真)高嶋基久子