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北さんの京都Oh!ばんざい!「宮ざわ」


店舗外観
四条堺町を上った東側のビル街に和風な一角がある。
ここに今回北さんがエールを送る料理人がいる。
「さて、北さんのおススメの理由は?」
「僕の情報源は樋口さんと山利のお母さんですからね・・・」
樋口さんというのは鷹峯の野菜農家の方で
京野菜といえば樋口さん、ぐらいの知られた方です。
私が担当したテレビ番組でも出演してもらったりします。
そして、もう一方の山利のお母さんは
多くの老舗の料理屋さんが使われるお味噌屋さんです。
私は、山利さんのもろ味が好きで、
そのもろ味なら、きゅうり3本は食べます。

店舗外観


・・・余談はともかく
いずれの方も京都の食に詳しく
北さんの頼もしい情報源というわけです。
そして、北さんはここ「宮ざわ」さんに、たどり着いたということです。


店内

暖簾をくぐって中に入るとカウンター席がご覧のようにあります。
10席ほどのシンプルな店内です。
北さんの注目の料理人、宮澤政人さんがここで活躍されています。
お店のオープンは、2007年の12月10日です。
もう少しで1年ですが、実はこちらのお店では
すでに人気の一品があるようです。

店内


店の奥には、焼き物用の什器があり
釜が並んでいました。
質素で、ほのぼのとして、暖かい味わいがあります。
焼き物が美味しいお店なんだろうな・・・・
ご飯にもこだわっておられるんだろうな・・・
道具とはいえ、これでつくられた料理は
きっと満足するものなんだろうと思います。


宮澤政人さん
じき宮ざわのご主人 宮澤政人さん


じき宮ざわのご主人、宮澤政人さんは33歳。

正直、少し年齢より若く見えて、驚きました。
でもその分、どんな方なのだろうと期待も膨らみます。
「今、京都は若手が活躍してますね!
 そして、いい料理を出しています」と北さん。
北さんの割烹通はこれまでにもご紹介した通りですが
今回の「宮ざわ」さんもお気に入りのひとつのようです。

宮澤政人さん

「出身は神奈川です。十八のときに料理人になりたくて誰の紹介もなく、京都でお店を訪ねました。
・・・横着者だ!・・・と一喝されました。
京都というところと料理というものに対して
甘かったと反省しましたね・・・」
しかし、宮澤さんはその2年後、念願の京都に入ります。
料理に対する想い、それと自分の夢への挑戦!
いろいろなところで、しっかりと修行を積んだ宮澤さんは
昨年、自分の店「じき宮ざわ」を開店されました。


お料理の紹介をしますが、三品ほどにさせてもらいます。
料理に詳しくない私が、わかったような記事を書くわけにもいかず、それに、何よりお料理は季節によって変わります。
宮澤さんは、お茶事の出張料理店でしっかりと修行された方です。
お料理は訪問される時々で、楽しみにしていただければと思います。

鯛のお造り・・・スダチ、山椒、玉藻塩、土佐醤油
鯛のお造り・・・スダチ、山椒、玉藻塩、土佐醤油


「玉藻塩にスダチをしぼって食べてみてください。
美味しいですよ!」と北さん。
お造りを塩で食べたことがありませんので、これには驚きました。
醤油とわさびも加え、いろいろな味わい方ができました。
盛り付けも繊細に感じました。


椀・・・きのこ汁、おろし生姜、茶樹茸、はなびら茸、あわび茸
椀・・・きのこ汁、おろし生姜、茶樹茸、はなびら茸、あわび茸

間違いなく年のせいですが、汁物が美味しいと幸せな気持ちになります。
出汁の良し悪しが少し北さんのおかげで解ってきたのかなと思っています。
それぞれのきのこの食感と美味しい出汁の椀です。
「いいでしょ!」
「いいですね、北さん」
秋をふんだんに取り込んだ、季節感あふれる一品です。



焼胡麻豆腐
焼胡麻豆腐
「宮澤さんこれは何ですか?」
「焼胡麻豆腐です」
前述した、このお店で話題になっている一品です。
「私が京都に来たときに最初に付いた料理人の方は
大変胡麻の使い方が上手な方でした。
私もそんな胡麻を使った一品が作りたくて考えました」
クリームは、胡麻に蜂蜜と出汁を加え練り上げています。
宮澤さんは、このクリームに苦労されたとのことです。

控えめな甘さの中にある塩加減が、
なんといって表現すればいいか言葉が見つからない新しい味です。
胡麻の香ばしさとその振りかけた煎り胡麻の量にも驚きましたが食べていくうちに、その煎り胡麻は、ちょうどなくなりました。
「各コースのあとには必ずこの焼胡麻豆腐がつきます」
と北さん。
「ここはね、女性に人気のお店なんですよ!」
焼胡麻豆腐のお持ち帰りやお取り寄せも多くなっているようです。

「京都に新しい逸品ですか北さん」
「そうですね!」


店内

店内
「器が好きなんです!」とおっしゃる宮澤さん。
お料理の器にも、そのこだわりが感じられます。
といっても、私には器の解説をする知識がありませんので
興味のある方は、訪問されて、宮澤さんにお聞き下さい。
写真は宮澤さんが収集された和洋の猪口です。
どうぞ、お気に入りの猪口を選んで、美味しいお酒をお楽しみ下さい。
「いつもは備前の猪口ですが、その口の広がった器もいいね!」
酒好き(酒呑み)北さんの目が輝きます!

宮澤さんのこだわりの料理と器・・・
割烹ならではの魅力を、ここではきっと存分に味わうことができると思います。
今、北さんがエールを送るお店ですから・・・



店内

最後に、これからの抱負を宮澤さんにお聞きしました。
少し間があってのお答えは、「始めたばかりで何もかもがまだまだです!」でした。
謙虚な言葉の中にも、力強いものを感じました。
さて、今回の取材ですが、 やはり焼き物とご飯をいただかなかったことは後悔しています。
次回の訪問を楽しみにしたいと思います。


案内)北 俊彦  文と写真)八田雅哉
宮澤さんと北さん


お店情報
お店情報
住所 京都市中京区堺町四条上ル東側八百屋町533-1
電話 075-213-1326
休み 木曜日 定休日
営業 昼 午前12時~最終入店 午後1時半
夜 午後5時半~最終入店 午後8時
交通 京都市営地下鉄 烏丸駅 徒歩5分
阪急京都線 四条駅 徒歩5分
料理 昼 3,680円  5,250円  7,350円
夜 7,350円 10,500円 12,600円
焼胡麻豆腐 2,980円/6個入り (胡麻クリーム・煎り胡麻付き)
お持ち帰り、地方発送もございます。
ホームページ http://www.jiki-miyazawa.com/
 
※お席に限りがありますのでご予約をお勧めします。