北さんと大塚さん
さて今回はとてもうれしい話題と取材です!
この企画がスタートしたのは5年前、もうずいぶんになります。
そして、その最初の取材が「グリルオーツカ」さんでした。
もうバックナンバーには掲載していないお店です。
最初の取材のときに北さんからこんな要望がありました。
「実はね!もうすぐ閉店されるお店があるんです・・・
それでね、そうなると食べられなくなるんですよ
ミックスバターライスが!」
「ミックスバターライス?!・・・じゃそこにしましょうよ!」
いきなり読者の皆さんのことも考えずのスタートでした。以後も不定期に、気ままに、やらせていただいた5年です。
さて、そんな大塚さんが「茶ろん上七軒」に再登場です!
で、今回はその取材となりました。
いきなり読者の皆さんのことも考えずのスタートでした。以後も不定期に、気ままに、やらせていただいた5年です。
さて、そんな大塚さんが「茶ろん上七軒」に再登場です!
で、今回はその取材となりました。
若々しい笑顔の大塚定夫さん
「あぁ久しぶりですな・・・」
元気なあいさつをしてくださったのは
このお姿の大塚さんです。御年75歳です。
「お店を閉められて何年になりますか?」
「もう5年になりますわ!」
「でもどうしてここでお会いできたんです?」
「北さんにいろいろお世話になってね・・・」
そのお話を聞けばこんなことでした。
70歳で料理人人生に区切りをつけお店を閉められ
ゆっくりされようとされた矢先に
奥さんが急に他界されたそうです。
ジャズが好きだった最愛の奥さんとの別れでした。
北さんは、奥さんをなくされた大塚さんを
自宅に招いたりしながら料理をお願いしていたそうです。
そして、ここ上七軒で新たな出会いがありました。
「少しの時間だけなら」ということで、大塚さんのお手伝いが始まったそうです。
こんな元気な料理人大塚さんの姿を見るのを何より喜んでいるのは、天国の奥さんと北さんでしょう!
「いつまで続くかわからんけど、北さんにええ機会をつくってもろたんで喜んで仕事させてもらってます。
・・・それにここはべっぴんさんがいっぱいでよろしいわ!」
北さんの心配りとそれに応えた75歳のグランシェフに感動です。
大塚さんは若い頃、都ホテルのパティシェでしたが
料理人になりたくて、28才で東洋亭のシェフに。
15年後に独立し、グリルオーツカを開業。
その味は北さんのオススメでした。
今回は、喫茶と軽食のここ「茶ろん上七軒」で
復活した大塚さんの味を堪能しました。
■最初はやっぱりあの「ミックスバターライス」
ミックスバターライス:¥900
(コーヒーまたは紅茶付きセットは¥1,000)
ハムとお肉と帆立とカニとえび
野菜は玉ねぎとマッシュルームと
ピーマン・赤ピーマン、それに卵が入っています!」
これは北さんおススメの一品です!
5年前にいただいたなつかしい味です!
最初に取材させていただいた時のことを思い出します。
程よくそれぞれの素材が絡んで美味しい!
少々残念なのは、撮影で少し冷めてしまったことです。
どうぞこの一品は"出来立てホクホク"でご賞味下さい。
北さんのおススメの理由がわかりますよ!
■大塚さんのオムライス
オムライス:¥900
(コーヒーまたは紅茶付きセットは¥1,000)
「オムライスは玉ねぎとハムが入っています。
これもシンプルでいいですよ・・・
僕は、大塚さんのデミグラスソース派ですが
仕込みのこともあるんでしょうね
ここではトマトソースです」
大塚さんのオムライス!
洋食屋さんのオムライスの味です・・・・
■さすが職人のポークピースカツ
ポークピースカツ:¥900(サラダ・ライス付き)
(コーヒーまたは紅茶付きセットは¥1,000)
サクサクとした食感にトマトソースが絡んで美味しい!
この一品にも大塚さんの料理人としての歴史を感じるな・・
「京都には、いい洋食屋さんが少ないんですよ・・・
グリルオーツカさんがなくなるのはとても残念ですね」
そんな北さんの想いもあって、最初の取材がオーツカさんでした。
私はこの料理を食べながらそんな当時のことを思い出しました。
特製カレー:¥900
(コーヒーまたは紅茶付きセットは¥1,000)
「ルーから仕込んだカレーも食べてみて・・・
これ結構時間かけてるんやでぇ・・・」
得意そうな大塚さんの笑顔と一緒に
コクのある特製カレーもいただきました。
手の掛かったカレーライスの味がしました。
ここ「茶ろん上七軒」で味わえる軽食は
料理人大塚さんのメニューのほんの一部です。
でも、その一品一品に込められたものは
実に味わい深いものがあります。
「茶ろん上七軒」は上七軒の歌舞練場の中にあるお店。
京都でも最も古い花街、上七軒というロケーションも
グランシェフ大塚さんにとってお似合いの舞台です!
「上七軒の芸舞妓さんの写真ですか棚にあるのは?」
「ええ、お店で芸舞妓さんに会うこともありますよ!」と北さん
大塚さんがおっしゃっていたように、
「べっぴんさんに囲まれて」喫茶と軽食が楽しめる
ここは、そんな京都ならではの場所です。
大塚さんの味の復活とそれを実現した北さんの友情に、
今回は Oh! ばんざい! です。
ご馳走様でした!
案内)北 俊彦 文)八田雅哉 写真)北住邦彦
「茶ろん上七軒」お店情報
■住所 | 京都市上京区今出川通七本松西入真盛町 (上七軒歌舞練場内) http://www.maiko3.com/ |
■お問合せ | 上七軒お茶屋協同組合 TEL:075-461-0148 FAX:075-461-0149 |
■お休み | 木曜日 定休日 |
■営業 | 午前11時~午後4時 |
■交通 | JR京都駅から 市バス50・101系統 JR円町駅から 市バス203系統(銀閣寺・錦林車庫行き) 京阪出町柳駅から 市バス203系統(西大路四条・祗園行き) ※いずれも北野天満宮前バス停下車 北へ100m 京福北野白梅町駅から徒歩8分 |
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