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車は北さんの指示で西大路を北に上がり鷹峯の町並みをぬけた。
「北大路の店に行く前にちょっと寄り道しますね!」
と北さん。
「・・・・・?」ずいぶん寄り道だ!
京見峠の茶屋を越えてしばらくの山の中に寄り道先はあった。
峠はその名の通り、京都が見渡せる場所だが、最近、
北山杉が大きくなって目の前にパーッと京都!とはいかない。



2年がかりで手作りしたというこのロッジでは
土日、祝日は食事や喫茶ができて、予約をすれば鍋料理や陶芸教室、木工教室も楽しめる。夏にバーベキューで
家族ゆっくり自然を満喫しながら過ごすにもいいところだ!

「若狭からの帰りに偶然立ち寄ったんです」と北さん。
そして偶然立ち寄ったこの店が、これから向かう「はせがわ」の山の家だったそうだ。
市内の北端からは15分程で着く。
こちらの店を任されているのが息子さんの長谷川益巳さん。
ここでも名物のハンバーグは頂けるそうだが、私たちは、
懐かしいストーブの横でお茶だけ飲んで山を降りた。


目的のお店は、北大路橋の西詰めにあった。
私も「ここか!」と思ったところなので読者の中でも知る人は多いだろう。
外観がいい!見本ケースもいい!これが洋食屋さんだ!
ご飯で食べる洋食が、北さんの“洋食屋”の定義だそうだが私もそう思う!パンではフレンチやイタリアンで洋食屋さんらしくない。
私たちは、びっしり並んだ見本を眺めてワクワクで中に入った。
今回は、撮影の北住くん+時々登場する高嶋嬢を同行させ一品でも多く味わおうと、昼をぬき、頭数(口数)を揃えた。

寄り道もあったので、早速、紹介に入る。
まずは定番ハンバーグ定食。
「父親の代は、駄菓子屋でしたがスーパーができて続けられなくなったんです。
私の代では、喫茶店、洋酒喫茶などを試みた後30年前に、自己流で洋食屋を始めました」とご主人。
ハンバーグが看板メニューというからにはそれなりのこだわりがある。
上質のたまねぎ、パン粉、和牛肉…でも値段は手頃だ。
ハンバーグの横に目玉焼、それに懐かしいスパゲティだ。


北さんの注文したのは、ハンバーグスパゲティ。
通常ハンバーグは200gだが、北さんは150g。
付いているサラダには、トマトとコーンが抜いてある。
少食でトマト嫌いの北さん用のメニューだそうだが
「彩りも悪いし、見た目に楽しくないね!」と笑いながらご主人。
トマト嫌いの食いしん坊も笑っている。
これでも十分ボリュームがある。


なんとキレイな料理だ!
ご覧の通り、ハンバーグを極めたご主人の作品だ。
「これがハンバーグですか?」
「キレイでしょ!人と違うことがやりたくてね!これがかぼちゃハンバーグでこっちがほうれん草ハンバーグ。どうです?
キレイで楽しいでしょ!
ハンバーグを追い求めていったら深くてね!」
それぞれのスープは少し甘味があってまろやかで美味しい!
これは“こころ”も“おなか”も大満足の逸品だと思う。
最初に出会う洋食がこんな楽しいものだったら、きっと一生のいい思い出になる!

和風ハンバーグはごはんとバッチリだ。
とろみのある醤油ベースのソースに大根おろしがいい!
「始めた頃は、本当に料理のことを知らんかった。
色々な店に行って、勉強しましたね。
まっすぐのエビフライの衣をはがして切り込みの方法を
学んだこともありました」とご主人
そんなご主人の料理への姿勢は今も変わらない。
混み合う時間になると店の前には行列ができる。


このお店のメニューは盛りだくさんだ!
どれを注文するか?最初ならきっと迷うし、
食べた後でも、他のお客さんの注文が気になる。
とても一度では「はせがわ」の全貌を知るのは難しい。
「チキンの料理も評判いいよ!」と笑顔のご主人。
「この頃、洋食屋さんが少なくなってね」と寂しそうに北さん
・・・・・・


前回につづき、今回も北さんに洋食系をお願いした。
私も、“洋食屋さん”が好きだ。
・・・・・
子供の頃、両親に街に連れて行ってもらった。
京極や寺町にはおいしい匂いがいっぱい溢れていた。
銀色の金属のお皿の上に盛られたビフカツ、
私の記憶にあるそれが初めての洋食だったと思う。
フォークとナイフで、みんなが少し緊張して食べた。
日本が少し豊かになりだした40年以上前のことだ。
■店情報
ハンバーグのはせがわ
京都市北区北大路橋
西詰北側角
営業時間
AM11:15~PM10:00(LO夜9:15)
月曜定休
075-491-8835
※テイクアウト洋食弁当は
075-492-9921
山の家 はせがわ
京都市北区鷹峯船水町3
営業時間 
土・日・祝 AM10:00~PM7:30
予約センター 075-491-8835
※詳しくは予約センターへ


案内人)北 俊彦  文)八田雅哉  撮影)北住邦彦   助っ人) 高嶋基久子