■ちょっと北さんオシャレして・・・ 今回は、ジャケットを羽織って私を迎えに来てくれた。 「そろそろ行きましょか」と北さん。 何かちょっといつもの北さんと違うな・・・? そうか!女性に人気のお店、しかも、東京・代官山で 最も予約が取りにくいと言われている、 イタリアンの「カノビアーノ京都」だ。 カノビアーノ京都は、京阪三条のバスターミナル跡地に 開発された新しい京都のスポット「KYOUEN」にある。 今回の取材では、 夕方前に伺ってお店を拝見させてもらった。 入り口から入ると、左右に客席があり、 2階はバーになっている。 カノビアーノは京野菜を中心に、全国各地の 厳選素材を使って作り上げる料理が話題の店だ。 ニンニク、唐辛子、バターなどを使わずシンプルな調理法で素材本来の味と食感を追求しているという。 |
■さて本日の北さんのおすすめは? おい!北さん何処行った? 何処へいったのかと思えば、 調理場でシェフの山口さんと話し込んでいる。 ずいぶんと親しい間柄のようだ。 詳しくは、後ほどシェフの山口さんに聞くことにする。 |
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「ここには、アラカルトがありません。 季節のセレクションディナーコースでいきましょう!」 と北さん。 |
■宮城県産牡蠣と人参のブラマンジェ コンソメのジュレ添え さて、最初の料理が出てきました。 いやあ!これは上品で綺麗なものです! 写真では、十分に色が出ていませんが、 人参のブラマンジェのオレンジ色の上に牡蠣がのり その上にコンソメ味のジュレです。 「しっかり味がついているね!」と北さん。 上から下へと進んでいくと、味の変化があって 見た目だけではない。大変贅沢な味わいでした。 |
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宮城県産牡蠣と人参のブラマンジェ コンソメのジュレ添え |
■水牛のモッツァレッラチーズとフルーツトマトのサラダ仕立てレンジィーニ生ハム添え ■北スペ)沼津産赤座海老のカルパッチョ 季節野菜のサラダ仕立て |
「そもそも北さん、カノビアーノさんとの出会いは?」 「東京出張の時はいろいろ評判の店を回るんですが 京野菜を使って人気のあるイタリア料理店があると聞いて 行ったんです。それが最初ですね」 「どうでした?」 「女性に人気があって、ヘルシー志向。 これからの料理のひとつのカタチだと思いましたよ!」 ここで次の一品が出てきました。いきなり北スペ※です。 ※北スペ=北スペシャル=北さん用のメニュー。 さて、ここで北さんの秘密を暴露です。 「トマト」・・・北さん駄目なんです。私はトマトが大好物。 それも今は少なくなった、独特の匂いと味のトマトです。 北スペには、大徳寺納豆※が使ってあった。 北さんが紹介して、取り入れたメニューだそうだ。 納豆の塩気が絡んで、大変いけます! ※納豆と言っても、大徳寺納豆は糸を引くものではなく 古く、中国、唐の時代に日本に伝わった保存食。 私たちのものが、カノビアーノサラダで 北さんのものが、カノビアーノ京都スタイルだそうです。 どちらともども野菜(素材)のしっかりとした存在感があります。 水菜、小蕪、ほうれん草、菊菜・・・ これほど野菜がうまかったとは、正直、新鮮な感動です。 |
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水牛のモッツァレッラチーズとフルーツトマトのサラダ仕立て レンジィーニ生ハム添え |
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北スペ)沼津産赤座海老のカルパッチョ 季節野菜のサラダ仕立て |
■焼き白子(くもこ)とサフランのリゾット さて次に出てきたのは、上品なリゾットです。 サフラン風味のリゾットに、きざみキャベツ。 焼き白子(京都では「くもこ」といいます)がのっています。 焼いた白子の香ばしさがとてもいい一品です。 ここで少しカノビアーノで使われる野菜について紹介します。 ここの野菜は、全て京都の農家から直接仕入れています。 毎朝、直接畑に行って素材にこだわるシェフ自ら仕入れます。 この野菜農家のご主人、樋口さんという方が 京都では知る人ぞ知る生産者で、 その野菜作りこだわり人生も、私的にはオススメです。 ■鎬海老とからすみの冷製カッペリーニ ※トマトシャーベット ■北スペ)北海道産生ウニとやりいかの冷製カッペリーニ 外も少し暗くなり、ライトアップされた中庭と 店内に流れるJAZZのBGMがムードを盛り上げる。 しかし、男4名の食事では、当然、話に色気などなく 憧れの野球選手の話、応援したチームの話などなど・・・・ まったく面白くない。<中略> さて、次は、カッペリーニ。 さてさて、カッペリーニとは、一般的に 細面を使った冷製パスタと理解しているが なんといっても、カッペリーニの代表はトマトソースだ。 と私は思っている。 やはり、ここで出てきたカッペリーニもトマト味だ。 が、ここでも、トマト嫌いの北さん用一品が用意された。 「イタリア料理でトマト嫌いはないと思うよ!北さん」 「ちょっと言わせてもらいますけどね イタリア系アメリカ人のマリ クリスティーヌさんも トマト嫌いなんですよ、なぜ食べないかと聞いたら イタリアでは、あまり生では食べないんだと言ってました。」 と、説明してくれたんだが 周りを納得させるだけの説明にはなっていない・・・。 それにしても、北スペも美味しそうだ! そんな私たちの話を聞いて、店長の寺井さんが カッペリーニにのせたトマトシャーベットを出してくださった。 食べてビックリです!とても美味しい! 「これ美味しいですよ北さん!」と、他3名が連呼する。 もちろん北さんは頑固に食べません。 北八のトマト戦争はこれからも続きそうです・・・・。 |
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焼き白子(くもこ)とサフランのリゾット | ||
鎬海老とからすみの冷製カッペリーニ | ||
北スペ)北海道産生ウニとやりいかの冷製カッペリーニ | ||
トマトシャーベット |
■白魚と白菜のスパゲッティーニ 「これはなんですか?」と北さん。 以下は、店長寺井さんの説明だ。 「青森県産の白魚と鷹ヶ峰ねぎと白菜のスパゲティー二ですね。 ベースはあさりの出汁です。」 美味しい!全てが上品な味です。 女性に人気がある訳が解ります、納得です。 「ところで、北さん、誰とここへ来るんですか?」 「男とは来たくないですね!」 「じゃ誰と?」 しつこい周りの質問に 「○○○ちゃんと何回か来たな・・・」 残念ながら、この部分は公開はできません。 「まあ、奥さんと一緒に是非来てください」 北さんオススメデートコースということでここは話を終わらせましょう。 |
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白魚と白菜のスパゲッティーニ |
■真鯛のポアレ 蕪のスープ仕立て 「ここでは、私の知る限り、 バター、クリーム、ニンニクを使ってないですね。 だから、ヘルシー志向の女性に人気があるんだと思います。」 この時期の旬の野菜を使った一品がまたまた登場だ。 (※取材は12月です) 蕪のスープに焼いた真鯛。蕪菜が上にのっている。 味の方も、塩味がベースで蕪の味が引立っている。 オリーブオイルと蕪の組み合わせが絶妙です。 日頃あまり量を食べない北さんも 「今日は結構食べられます」と満足そうだ。 |
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真鯛のポアレ 蕪のスープ仕立て |
■仔羊の骨付き背肉のロースト アメリケーヌソース ゆず風味 そして、最後のメニューの登場だ。 注)女性は、量が多いのでコースにはないそうです。 骨付きの子羊の背肉は、じっくり時間をかけてローストされている。 それに海老芋のマッシュルーム仕立てを添えて ゆず風味のアメリケーヌソースがかかっている。 (アメリケーヌソースとは甲殻類のソースだそうです) さすがに、ここまで来るとお腹がいっぱいだ。 |
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仔羊の骨付き背肉のロースト アメリケーヌソース ゆず風味 |
■京都に魅せられた若きシェフ山口正さん 一段落したところで、シェフの山口さんが来てくれた。 なんと、ご覧のように若い素敵な青年です。年齢は28歳。 Q:なぜ京都へ? 「素材ありきが、カノビアーノのモットーです。 野菜へのこだわり、素材へのこだわりですね。 その日に自分の目で確かめた野菜を、自分で採って、 いろいろ工夫を凝らして料理する。 そんな料理のスタイルが、ここ京都で実現しました。 料理人としてとても幸せなことだと思っています。」 |
Q:京都の印象は? 「お父さんにも会いましたし・・・」 このお父さんとは北さんのことだ。 山口さんには、京都の父親的な存在だそうです。 「なんといっても、季節感を料理に生かすという点で京都は一流です。 たくさんの先輩方もおられて勉強することはたくさんあります。」 北さん(お父さん)からも、今日の料理に対する感想があり、話がずいぶん盛り上がったんですが、 残念ながらすべてを紹介することが出来ません。 山口さんの想いが、これからどんどんカタチになって、ここ京都で、私たちを楽しませてくれることと思います。 京都に魅せられた、若きシェフのこれからに期待しましょう! |
■柿とキャラメルのジェラード ブリュレしたサバイオーネソース ■栗のカフェラッチ ■北スペ)カカオのクレープとバニラジェラート 温かいベリーのソース 最後に、デザートを紹介しておきます。 どちらもとてもおいしいものでした。 ただここでも、最後に北さんやってくれました。 見てください!「誕生日北スペシャル」の登場です。 「北さんの誕生日をご存知なんですか?」 「さっき喋ってたんですよ・・・・ それとね、MAKOTOちゃんが20日でしょ、 菊乃井の村田さんが15日なんですよ。」 ・・・何もそんなこと聞いてない!・・・・ ※MAKOTOちゃんとは、 祇園の芸奴さんでシンガーです。 祇園での芸奴名は「真筝」、歌手では「MAKOTO」。 北さんの親しい?お友達のようです。 やれやれ、締めは、いい年のおじさんに みんなでハッピバーデーを歌ってお祝いかよ! 「Happy birthday to You ♪~ Happy birthday to You ♪~」 今回も大変ご満悦の北さんでした! |
取材を終えて。。。 | |
私が学生の頃は、京阪電車は鴨川の堤防の上を走っていた。 30年前、嫁さんとの最初のデートの待ち合わせ場所が、 京阪三条の改札口だった。今ここにその面影はないが 女性におすすめの、カノビアーノ京都は、新しいデートスポットだ。 ここへは男同士では来たくないという北さん 食い気だけでなく、色気もまだまだのようだ! 果たして、ここからどんな京都の恋がうまれるのやら・・・ 「助さん!いや、北さん!次はどこです?」 「食材へのこだわりでもう一軒紹介したい店があるんです。 次は、和久傳京都店にお連れしましょう!」 では次回をお楽しみに! 文)八田雅哉 写真)北住邦彦 |
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京都のグルメ「食べる」
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京都のグルメ「呑む」