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京なべと創作おばん菜

「京麹」
みやこうじ
マーク
■所在地 京都市下京区大和大路四条上ル
一筋目東入ル富永町140
■電話 075~541~0015
■e-mail doplan@dl.dion.ne.jp
■営業時間 月~金 
土・日・祝日 
 5:00PM~11:00PM
11:30AM~ 2:00PM
 5:00PM~11:00PM
■定休日 無休
赤い暖簾が目印
入り口四条縄手を上にあがって、一筋目 富永町を東に少し歩くと「京麹」と書いてある赤い暖簾が見える。この赤い暖簾をあげたのは1999年3月18日。京都の町家を綺麗に化粧しなおした、そんな感じのお店である。「京」と書いて「みや」と読ませる。京都から食材を発信するという意味を込めて「京」、食材を醗酵させて熟成させるには、麹が必ず必要だという事で「麹」、あわせて「京麹(みやこうじ)」である。同店を経営する有限会社 ドゥープランニングの社長・高瀬昭彦さんが考えた。メニューのテーマも「京なべと創作おばん菜」。 まさに京都がまるごと楽しめる思いで暖簾をくぐった。
京野菜いっぱいのおすすめメニュー

はんなり鍋
京にんじん、みず菜、しろ菜、白菜、みぶ菜、きく菜、しめじ、まいたけ、しいたけ、えのき、えびいいも、九条ねぎ以上15種類の京野菜がはいっている「はんなり鍋」

カクテル
「杜若(かきつばた)」(右)と「金盞香(きんせんか)」 (左)
京野菜をふんだんに使い、白味噌で仕上げた「はんなり鍋」が「京麹」一番のおすすめニュー。同社・本山正樹さんの発案である。材料は、10種類以上の京野菜と、生麩、ゆば、豆腐、丸もち。 昆布でダシをとり、西京味噌(白味噌)仕立てでヘルシー&ローカロリーに仕上げている。 100%植物性の食材で構成され、昔ながらのお雑煮に近い。京の食材を堪能するには、この「はんなり鍋」でOK。「京麹」のテーマである【お鍋、おばんざい】には、肉が使われないメニューも多い。外国人や、ベジタリアンに人気があり、京都在住者としても、年に一回のお雑煮を食べるだけじゃなく味わいたい料理だ。スタッフの高田さんは、もともと以前勤めていた会社で食の雑誌の編集に携わり、飲食店の企画なども行っていた。そんな中、社長の高瀬氏に声をかけられた。
高田さんおすすメニューは「海老芋饅頭のカニそぼろ餡かけ」。 御自身考案のメニューだ。京野菜のえびいもを使い、また名前が珍しいという事から話のネタにもなり、高田さんの思い入れたっぷり。ダシのとろみと白髪ねぎのしゃきしゃき感が、えびいも本来の味わいによくマッチしている。お店でのアンケート調査でもトップクラスの評判。
リピーターの人気メニューは、 「ゆばゆばとろり」。汲み上げゆば(平ゆば)をチーズでまいて春巻き状にしたものを、油で揚げて抹茶塩で食べる。 特に女性に大人気の一品だ。揚げたゆばのサクッとした歯触りの中に、チーズがとろりと感じる絶妙の食感。食材の組み合わせがとても新鮮で相性ピッタリ。チーズとゆばの本来持つ濃厚さが一体化したところを、抹茶塩で実にあっさりと嫌みなく仕上げている。
ドリンクメニューも楽しい。女性客の比較的多い「京麹」では、オリジナルカクテル(450円)の「杜若(かきつばた)」が人気ナンバーワン。女性がオーダーしやすい、優しいイメージで高田さんが命名。お店のイメージにもぴったりだ。ナンバーツーは「金盞香」。その他一度は飲んでみたいカクテルが目白押し。デザートメニューも 京麹パフェ、 クレープ、ティラミスなど充実している。
メニュー構成は、旬の食材の組み合わせで年4回変わる。次回は5月に更新予定。
素材へのこだわり・・・
京麹米米は「京麹米」。わざわざお米屋さんに注文して、オリジナルブレンドを作らせる気の入れよう。京都のお米を使用しているのは言うまでもない。「京麹米」は「はしもと」というお米屋さんと提携して作っていて、「京麹」で一袋(2合)500円で買うことができる。
なぜ京野菜にこだわるのかを高田さんは熱く語る。「地場産業の活性化につなげたい」、「広く京都の良さを知ってもらいたい」、などなど。品種改良された他産地の野菜の方が料理しやすい事がわかっていても、なお「京都の食材」にこだわり続ける。このことは、オープン時の会社のコンセプトが充分に浸透していると言えるのではないだろうか。
ドリンクは、お鍋にあうワインを特にすすめている。 例えば「ほっこり鍋」のようなしっかりした味のお鍋なら口あたりのやわらかいワインなど、常備しているラインナップから、料理とお酒が最高の組み合わせになるよう気を配る。
「おばんざい」というものは、調味料のちょっとしたさじ加減でまったく味が変わるものだ。また、食材も気温、季節によって味が変化する。「京麹」ではいつでも安定した味とおもてなしを演出できるよう、日々細心の注意を怠らない。
それぞれテーマのある部屋で・・
カウンター 蔵の部屋
二階
店内は、カウンター席8席、座敷席が1階に12席、2階には24席あり、合計44席。
1階のカウンター席には、ひざ掛け(フリース)が用意してあるなど、ちょっとした心遣いが嬉しい。座敷席は全部で3つの部屋に別れていて、それぞれの部屋にテーマがある。1階奥の部屋は「蔵」。入り口のドアが蔵のドアになっていて、丸いおぜんが置かれる。 2階は、「唐長」の唐紙をふすま紙として使う。「唐長」は、京都にしかない唐紙の老舗だ。
座敷席にはあえてBGMを流さず、人の話し声や笑い声が空間をつくり、ゲスト同士のコミュニケーションが自然と生まれるようにと、ここにも自然な心遣いがある。
お客様へ・・・
店長店を訪れるお客様の年齢層は幅広く、男女ペアの方が多い。女性7:男性3の割合で、観光客60~70%に対して京都在住30~40%。
「これからも、お客様とお店、またお客様同志の会話を大切にしていきたいと思います。全てのお客様を一生に一度しか出会いのないものとして悔いのないようにもてなす、茶の湯の一期一会の精神をもとに、人と人のつながりを大事にして、お客様であれ、業者さんであれ、全てかかわりのある方に声をかけるように日々努力しています。料理店として料理がおいしいのは当然であり、他に何が一番大切か。それはサービスです。お客様との空間を一番大切にしていきたいのです」そう語る高田さんは26歳。
代表的なメニュー
とろけるかもロース
とろけるかもロース
海老芋饅頭のカニそぼろ餡かけ
海老芋饅頭のカニそぼろ餡か
■「はんなり鍋」 一人前1500円(二人前より)
■「ゆばゆばとろり」 880円
■「カマンベールの味噌トッピング」 630円
西京味噌に漬け込んだカマンベールチーズを焼き、赤味噌と白味噌でトッピングしてある。チーズを焼く事によって、とろっとチーズのおいしさを引き出してあり、舌触りがなんともいえず、クリーミー、温かいうちに召し上がれ。味噌とチーズの相性がぴったりで、付け合せのしば漬けときゅうりのお漬物もついていて、お酒のおつまみとしても最高。
■「万願寺とうがらし」 580円 
季節もの京野菜。油で炒めてあり、甘辛く味付け、糸かつおがふってある。非常に肉厚で、素材の味が生きている。
■「生麩のさいころステーキ」 580円
生麩をサイコロ型に切って油どおしをして、焼いてある。自家製のぽん酢で味付け。こおばしい。
■「とろけるかもロース」 850円
味噌と九条ねぎとの味のマッチングが絶妙。九条ねぎは、芯があるもののみ、油どおしをしていためてある。細かい心配りがうかがえる。あげそうめんがトッピングしてあり、見た目も華やか。
■「海老芋饅頭のカニそぼろ餡かけ」 730円

【地図】