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  白くなめらかな肌、華奢な肩、すらりと伸びた足…。黒いスーツで颯爽と現れた梶子ママは、ほんとに男なの?!と驚くほどの美女。そもそもナゼ、ニューハーフになられたのか、そのきっかけを聞いてみた。「中学生の時にテレビでカルーセル麻紀さんを観て“あっ、僕この人みたいなことできるかもしれない”と思ったのが、最初。大学生になって実際におかまバーで働いてみたら、やっぱり“できなくはない”と思った。あくまで“できなくはない”というレベルなんですけど(笑)」。実は梶子ママ、お店ではニューハーフだがプライベートでは良き夫・良きパパの顔も持つ。この世界では“女になりたい”願望を抱いてニューハーフになった方が多いだけに、職業としてニューハーフの道を選んだ梶子ママの存在はかなり希有だ。
 「仕事でニューハーフをやってるのは私くらいじゃないかしら。他の仕事より水商売の方が儲かるから、っていう理由もあるんだけど、もともと人を楽しませることが好きだったのね。ニューハーフは存在自体がエンターテイメントじゃない?男が真剣に女を演じるのを見て楽しんでもらえたらいいなと」。
 
   
住所 京都市東山区南座
向いカモガワビル6F

TEL
075-561-2333
営業時間
19:00~翌2:00
定休日 木曜日
料金 お一人6,800円(税サ込)
ウイスキー飲み放題
予約 予約した方がベター
 
 だから梶子ママは、「男か?女か?」という質問を受けたら必ず「男」だと答える。生粋のニューハーフ(という言い方もヘンだが)であっても「女と答えるなんてバカよ~」と一喝。「ニューハーフは女に近づかないといけないが、女になってはいけない。男であることを否定してはいけない」が梶子ママのポリシーなのだ。
 「ニューハーフとして接客し、ショーを披露するからこそ、お客様に喜んでもらえる。私生活では女をいくら目指したって本物の女に勝てるわけないじゃない、結局ボロボロになってみじめなのは自分。かぎりなく女に近い男であること…それが正しいニューハーフの道だと思うわ」という言葉には、人を楽しませ元気にしたいという強いプロ意識が込められている。
 今ほど美容整形が進歩するまでは「医学の力を借りずに、芸の力でもってより女らしさを追求するのがニューハーフ」だったとか。歌舞伎の女形しかり、宝塚の男役しかり、芸が性を超越するところに感動があることを、梶子ママはよく知っている。
 
 

 その思いをカタチとして開花させたのが、カルシウムハウスでのショー。毎夜9時30分頃お客さんが集まったのを見計らって、華麗かつゴージャスなショーがスタートする。人を喜ばせることに何よりの幸せを見出す梶子ママが脚本・演出を手がけているとあって、ショーの内容は笑いあり感動あり、観る者を最後まで飽きさせない。また京都らしく、着物など「和」のテイストが散りばめられているのも同店ならでは。「簡潔に言うなら“おかまの大衆演劇”でしょうか。うちのショーはけっこうお笑い系なんですよね」。とは言え、外見は皆さん本物の女同然?それ以上?にお美しい。「いろんな考えの方がいらっしゃるけど、私はニューハーフは美しくなければいけないと思ってるの。スタッフの採用基準も“華”があるかどうかなんです」。

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